トップページ ≫ 寓話・散文 ≫ 近況ログ マウス新調、手の延長
マウス新調、手の延長
 今回掲載している写真も先日撮影したものです。ストックがたまりすぎていて、毎回何を出したものか悩んでます。まあ、今回の写真は気の抜けたつまらないショットですけどね。いい空や鉄塔やいい電柱がたくさん撮れてます。……何故だ。俺の前世は鉄筋だったとでも言うのか。

   *

 マウスを買い換えました。いま使ってるソーテック製PCに付属してたやつが壊れたんです。いや、壊れてはいないんですけど。壊れたんです、内部部品のごく一部が。
 いわゆるホイールマウスなんですが、ホイールの部分がスイッチ式のやつで。スイッチを倒すと「カチッ」「カチッ」って音がするのが普通なんですが。上方向に倒したときだけ、音がしなくなりました。倒したときの反発力もなくなりました。ちゃんと認識はされるのですが押すたびに「すかっ」「へにゃっ」としてどうも調子が狂ってしまう。中ボタン押下をするつもりがホイールを上に倒してしまったり。すんごいイライラします。こんにゃろう。
 どうやら上側のスイッチ部品の、バネだかゴムだかが壊れたようです。3年以上つかいましたからね、寿命なのかもしれません。スイッチ部品ひとつが壊れただけなので……部品を買ってきて付け替えれば直せるんですが、わざわざ部品調達に都市まで行って一日使い果たすのもなあ、と思ったのでマウスを新調することにしました。

 ……と、その前に。父のPCからマウスを拝借してみました。他人はどんなものを使っているのだろうと。
 父のマウスはロジクールの光学式ホイールマウスでした。これがおっそろしく使い心地が悪い。ホイールは1目盛りが大きいうえ不安定なので、使ってみるとスクロールがガコガコ震える。ホイール押下もぼんやりとした感触。光学式の認識はすばやくマウスを動かすとカーソルが画面を瞬間移動する。なんだこれは。
 やっぱり中ボタンはスイッチ式に限ります。ホイール式だと「上に倒しっぱなし」という動作ができません、「上にしばらくスクロールさせる」ことができません。ホイールを回しすぎて目的の部分を通り過ぎてしまうこともあります。まったくもってどうにもこうにもイライライライライライラする! んごおおおおお!

 という訳で、私が買ったのはこのマウスでした。
 『ECM-S5003』OWLTECH
「たしかあのPCショップには中ボタンがスイッチ式のマウスが売られてたはず」との記憶を頼りに、わざわざ隣町のPC屋まで行って買ってきました。……壊れたマウスとまったく同じ大きさ、同じ質感です。クリックしたときの音と、接続がUSBなのが大きな違いでしょうか。中ボタンのゴムの凹凸も少し違いますね、こっちのほうがデコボコが大きくて指にかかりやすくて良いです。

 いやあ、こういう小道具って本当に大事ですね。……小道具とか机周りのレイアウトとかにはこだわる人です。ヘッドホンは音量ボリュームが付いてないとダメ。ビデオデッキはシャトルジョグが付いてないとダメ。カレンダーは書込み欄が大きくないと。シャーペンは芯が最後の1ミリまで使えるやつじゃないと。色鉛筆は消しゴムで消せないと、あるいは赤と青が一体化したやつじゃないと。などなど……。
 道具も含めて「私」だという意識が常にあります。情けないというか……恵まれた考え方だなあとは思うんですが。いろいろな物への愛着が、私自身に対する愛着より大きいかもしれないぐらいです。私は私に芽生えたのではなく、私という環境に芽生えた。そんな認識が私の根底にあるのでしょう。……私は環境によって影響を受けてきた、と。ある種の被害者意識ですね。情けのないことです。

   *

 さて、今日の一枚です。
 去年でしたか、今年の春先でしたか、公園の遊具で女の子が大怪我をした事故がありましたね。それの影響を受けてなのか、近所の公園の遊具が「立入禁止」のテープでぐるぐる巻きにされてました。なんだかもの悲しい風景です。
 立入禁止テープや立入禁止の看板、鉄条網、フェンス、非常階段、非常灯、工事現場のチューリップなどは……けっこう好きなんです。風景も好きだし、デザインも好きです。
 でもそれが使われる現場は、複雑な印象です。それがセンチメンタルで心地よかったりもするのですけれども。やはり遊具は遊ばれてナンボですよ。
2004-08-06
(c) Mitsuhiko WAKAHARA