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短詩・未詩 未整理3
くにゃくにゃしたものが食べたい日。
ざれごとでも噛んでみる。
 
自己嫌悪で胃が焼けた。
新製品。日本語キーボードに
発射ボタンが付きました。
 
オフィスでは押すな。
「こらこら、どうして桜の枝を折るんだね」
『だって咲くまえに折れば咲かないでしょ』
 
「?」
『?』
 
???
『あかさび』
 
みてると落ち着く砂時計
さらさらさらさら耳の奥
ふりつもる雪は酸素です
ほねの溶けるのは優雅です
 
何も考えていないとき
すこしづつ死んでいいんです
こころは、届く。
伝送損失、あるけど。
 
あっても。
 
あ…がとう。
難しいことを知りすぎて
動けないなんて馬鹿らしい
ハンドル、アクセル、ブレーキだ
それだけ知ってりゃ充分だ
『週間少年兵士B』
 
ガンダムが
ポーズをきめて余裕こく
画面の隅で兵士B死す
眠らない夜や食わぬ昼
通らない道や嫌な声
そんな界隈に足を向け
学ぶか泣くかの予定です
海の見える場所まで
続くレールなぞって
12ヶ月いつでも
風景画を掲げて
300と60度
新しい朝がきて
いいことが起きるのは
いいことだと思って
電卓で
電話番号メモとれば
8ケタまでであっと驚く
北側ひかげに寄りそって
溶けまいとしやる雪のくず
消えゆくその日は晴れでなく
同類の雨のふり来る日
詰まっているから柔らかい
脳みそみたいなコルク板
貼られた予定が葉のように
重なり合わずに咲いている
ストーブの前で
足の指を揉みながら
 
叫んだって寒い夜
 
誰に厳しい自分
重い雪
うねうねうねと降ってくる
チョコレート
メールで送る新技術
けたぐって
自転車 怒り分かち合う
トランプ50と4枚で
こんなにたくさん遊べるぜ
8億無限の言葉から
なにを博打してやろうかな
出るクイと
知りつつ打てば響きあり
カレーと牛乳に
先割れスプーンで
しあわせだと言い切ってみる
錯覚のゆうげ
海も空も
本当は病んでいるから
だからあんなに青いんだろう
知らない人には教えたい
素敵な話をつめこんだ
みためは同じのこの本を
あんたに一冊あげようか
はじまりに出会えない事はさみしくはない
終わりに立ち会えないのは残念じゃない
頂上に登りたいと思ったことはない
名づけにくい何かはまだ失われていない
ねえ、
冷蔵庫の雪だるま、
逃がしていい?
どこかで日がまた昇ってる
どこかに陽がまた当たってる
まあるい地球のかどっこで
だれかのタオルが乾いてる
あけましておめでとう
すれちがった全員に言ってみた
 
みんな笑って答えてくれた
目を閉じたら浮かんできた
赤と緑のまだらもよう
怖いことばかり想像してしまうけど
強く目を閉じても消えてくれない
僕が手を
ポケットに入れたのは
寒いからじゃなくて
冷たいから
集めることがかっこいい時代さ
埋立地からダイヤを見つける
集めることがかっこいい時代さ
いろいろな花を育てては枯らす
 
そうさ こんな いくらでも もっと
集めることがかっこいい時代さ
集めることがかっこいい時代さ
来年の誕生日は
日曜なんだなと
卓上カレンダー
組み立てている
 
祝ってくれる人が
すこしでも増えたらいい
『謝罪』
 
あなたは悪くなかったんだ。
(悪かったのは。)
 
それだけ伝えたくて。
CD-Rが焼けるいい匂いがする
『症状』
 
体を使わずに表現できない
雪が降りそうな寒い日に
肉まんはすべて売り切れで
考えることは同じかと
妙に納得をしてもみる
バスを待ちながら見た星は
もの足りないほど少なくて
僕はいま街に居るんだと
じんわり教えてくれている
 
なにもない僕の町にある
夜空を誇りにしたい夜
ふゆからふゆまでやってきました
 
ながいみちのりでしたが
あたたかかったです
どう思われても構わない
そういう身分に憧れた
欠点の多い思春期に
こういう自分を見いだした
「詩人だね」
『ありがとう』
「ほめてないよ」
『……そう』
突然海が見たくなった
見れんと思うとますます見たい
 
空で我慢してみる
とても綺麗な立ちかたができる
その才能だけで君は生きてゆける
 
背すじをのばして、ひと呼吸
笑顔であいさつ
温かくするのを忘れてしまうんだ。
冷たくても動けるから。
 
つきあわせて、ごめん。
注意してくれると嬉しい。
だれだって
なおっちゃう
気にしちゃう
名医
『ポエット』
 
声にしないために
書きとめた言葉
なにか言いたそうだね
それを詩と呼ぶなら
(c) Mitsuhiko WAKAHARA