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オハグロトンボ
 先週だったか、先々週だったか、先々々週だったかの深夜に放送された映画『カラマリ・ユニオン』を見ました。ビデオに撮っておいたので、それを。
 感想は……。あー……。
 煙草がよく出てくる映画でした。煙草が映っていない場面は無かった、というぐらい。映画館で見る映画じゃないですね。自室で、一人で、スパスパ煙草を吸いながらだらだら見るべきです。感動とか結末とか教訓とか刺激とか、そんなもの求めちゃいけません。
 いい気分転換になりました。「面白い」という映画じゃないですが。……本だってそうでしょう、面白い本ばかり読んでますか? 面白くもなく有意義でもない、変な気分にさせられるだけの純文学を好んで読む人もいるでしょ、そんな感じです。

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 さて、今日の一枚です。
 オハグロトンボです。先月からあちこちで目にしていたのですが、本日やっと撮影に成功しました! うれしいです。
 カッコいいですねえ……シャープで繊細で、まるで工芸品みたいです。現実離れしてます。……極彩色の蝶より、南国の植物より、ずっと珍奇で物語じみてます。宇宙生物って感じ。かっくいー。

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 インターネットで検索してみました。オハグロトンボは、ハグロトンボとも言うそうです。ほうほう、「羽根が真っ黒・胴が金緑色」がオス、「羽根が濃褐色・胴が黒褐色」がメスだそうです。ということはこれはオスですね。
 水のきれいなところに住む・近年は減少傾向にある、と紹介されているページが多いようですけど。……そうかな? バリバリ見ますよ、私のところでは。赤トンボとかヤンマとかの方が珍しいくらいです。黒いのあちこち飛んでます。川べりに行けば簡単に見つかると思います。並木道とか、住宅街の茂みとか、そんなところでも飛んでることがあります。……本当に減ってるの?
 ところで、このオハグロトンボの学名は「Calopteryx atrata」だそうですが……これってなんて読むんでしょう。「きゃろぷてりゅいっくすあたーた」でいいのかな。……どういう意味なんでしょう。検索してみたけどさっぱり出てきません。知ってる人、教えて下さい。
 それともうひとつ。……羽根、何のために黒いんでしょうね。かえって目立つと思うんですけどねえ。

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 関係ないですけれど、さっきから「おはぐろ」を変換しようとすると「鉄漿」という候補が出るんです。初めて見る字です。難漢字です、まさかこの字を「おはぐろ」とは読めません。
 しらべてみると、「鉄漿」は「かね」とも読むそうで。お歯黒に使う液体のことだそうです。また「オハグロトンボ」は「鉄漿付け蜻蛉(かねつけとんぼ)」とも言うそうです。はああー。またひとつ物知りになりました。
2004-07-15
(c) Mitsuhiko WAKAHARA