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近況連載を開始して数日。このことはいつか書かなければならないな、と思っていました。本当はもっとのちのちに書くつもりだったのです。でないと話が前後して混乱してしまうから。
……ですが、今日たまたまとてもみずみずしい写真を掲載しているサイトに出会いまして(こちら『qp』)。なんとなく、今日書いてしまおうという気になりました。ので、今日書きます。
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このデジカメ、光学ズームがないので遠くのものを拡大して撮れません。飛んでいる鳥なんかはまず撮れません。それから(虫眼鏡を使いこなせば可能だけど)接写(マクロ撮影)もできません。70cmより近くにあるものはことごとくぼけます。虫や花を接写しても、ぼけてしまって駄目です。小さいものを大写しできません。
……つまり全景しか撮れないってことです。風景写真かスナップ写真しか撮れないカメラです。使い切りカメラみたいなものです。
ただ、携帯性が高く、操作が簡単で起動も早い。「狙って名画を撮りに行く」カメラではなく、もっと気楽な「備える・乱用する」カメラです。
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光は有限で、ベストな撮影ができる時間は驚くほど限られている。強そうに見えた花が、1cmずれただけで、寂しそうな印象に変わってしまうことがある。生物は寄ると逃げる。猫は眼を合わせてれば逃げない。明確な色、単純な図形を捕らえるとイラストっぽくなる。フレームに多く空を入れると遥かな感じがする。フレームに多く地を入れると陸の伸びが見える。フレーム全体を地にすると息苦しい。フレームに電柱・看板などを入れると生活感が出るけど下世話になる。水面は透明ではないので意外と写せる……。
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詩は……小難しいです。出力(作品)も、関わっている人々も、そこに漂うテンションも。どれだけ経っても、私はそれに慣れることが出来ません。
写真は楽しいです、本当に。単純明快で、結果がすぐ出て。機材の問題じゃなくて。嗅覚と直観力と行動力が必要で。センスや偶然性は二の次で。……誰が撮っても同じはずなのに、そうはならなくて。写っているものは、希望とか夢想とか仮託とか偏見とかじゃなくて、ただの現実、ただのいち視点で。それは撮影者の体験・記録でもあって。
好きです。写真って。私にとても合っていると思います。美しい行いだと思います。
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さて、今日の一枚です。クリックすると大きいサイズ(420px×560px、28KB)で見れます。

……この写真から感じる「印象」が好きなんです。視点がホワッと上に向いていて。樹と空の輪郭が融和して。距離感があって。立体感(存在感)があって。主張がなくて。……気に入ってます。
2004-07-16