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人の話の話
 テレビ付けたらやってたので、そのままなんとなく『新選組』を見ました。池田屋事件の回でした。……やっぱり時代劇は斬った張ったの場面が一番燃えますね。
 この池田屋事件を経て、新選組は以前にも増して鬼の人斬り軍団と化していきます。重要幹部の落命・脱走、先の見えない転戦を繰り返して幕府軍の最強部隊「新選組」の名は生きた伝説になっていきます。……うむ、燃えますね。また気が向いたら見てみよっと。

   *

 さいきん考えたこと。人にはこの四つの選択肢があります──

1.人の話をしない。発言しない。噂話などもしない。
2.人を悪く言わない。絶対に。何があっても。
3.人を悪く言っても良いが、個人的な考えであることを必ず強調する。
4.思った通りに普通に話す。

 ──まあ、人の話に限らないんですけれども。物の品評でも製品の紹介でもサービスへの苦情でも、当てはまることです。
 賢い人・世渡り上手な人は、器用に話をすることで自然と「3」を実行できます。器用でないという自覚のある人・分を知る大人は「2」を選び言いたいことも我慢します。怖いもの知らず・正直者・ハイリスクを負えるアイアンマンなら「4」で自由にふるまうのも生き方です。気遣いや人間関係に失望し、省エネモードに入り「1」となる人もあるでしょう。

 最近私が考えているのは「自分がどのパターンなのか」ということです。「2」ほどの常識や自制心はなく、「4」ほど無神経なわけではない。しかし「3」のような、常に予防線を張らなければならない生き方もしたくない。……私は「2」と「4」を使い分けているのでしょう。「1」ほど極端にもなれず「3」ほど話上手でもない。
 ときどき「2」「4」の使い分けにも「3」の気回しにも嫌気がして、「1」の変形を選びたくなります。「1.人の話をしない」ということは「自分の話ししかしない」ということです。……安全なんですよ、自分の話は。自分の話だけしてれば、リスクを回避しつつ人と繋がっているような錯覚も確保できてしまう。独り言しかしていなくても。
 ……。概念的でわかりづらくてすみません。思うところがあったのです。

 なお、先の4つの選択肢にはもうひとつ選択肢が存在します。究極のリスク回避──

0.人前に出ない。誰とも関わらない。

 ──そういう生き方もある、ということをぼんやり思ったのです。

   *

 さて、今日の一枚です。
 ダイドードリンコの自販機で変なものを見つけたので買ってみました。にっぽんど真ん中祭り公式飲料『どまつり水』です。パッケージには「360°渦巻くカッセイ」とも書かれてます。か、活性?! いちおうアミノ酸と海洋深層水が入ってるそうですけど……。
『にっぽんど真ん中祭り(どまつり)』というのは、名古屋ではちょっと有名な夏のお祭りです。学生が中心になって企画運営されているもので、動員数や規模などの点で優秀な結果を残し、全国からモデルケースとして注目されているフェスティバルです。……って、私は行ったことないから現場は知らないんですけれども。企業がスポンサーに付くぐらいですから、凄いんでしょうね。知名度も実際も。
 さて、話を『どまつり水』に戻しますが。飲んでみて……うーん。なめらかなポカリスエット、という感じに思います。水分補給には良いでしょうね。後味がポカリスエットなどより丸いので、機能系飲料が苦手な人も飲めるかも。シンプルなのど越しなので、ぬるくなっても飲みやすそうです。野外活動に合ってます。
 ま、お祭りですから。ぐぐっと飲んで、祭りに「乗る」ってことが、この飲み物の一番の醍醐味ではないですかね。カタいこと言いなやナァ。
2004-07-24
(c) Mitsuhiko WAKAHARA