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短詩・未詩 未整理2
どてら着て
こたつにみかんここにあり
ミルクココアはカノン味
しずかな夜があたたまる
テレビも今日は休ませて
読みたい本と眠ろうか
どこかで誰かが戦争の準備
誰かの未来が奪われる予感
遠くの空に飛行機ぐも
今日ここの天気は晴れ
 
6年ぶりぐらいだろうか
朝食に手を合わせた
ひとつぶひとつぶ細胞が
今日も美しく老いていく
むだなものなんてなかったよ
すべての命にありがとう
ベルトコンベアを発明した人は
原爆つくった人より憎まれていい
 
おしよせてくる おしよせてくる
誰だ源流に立ってる奴は!
元気がでたよと言われると
わたしも元気がでるんだよ
お届けものをひらいたら
クラスからの「がんばれ」が入っていて
うすっぺらでしらじらしくて腹立たしくて
でも君のだけは違うと思いたくて
こわかねえ
雪いくらでも降りやがれ
スタッフロールを見限って
席を立つことはカッコいい
そんな見栄っぱりだったこと
残念に思う今日このごろ
ゆっくり気づいていけたなら
うまく老けられる気がするよ
突然はいつも痛かった
みんなちょっとづつ来ればいい
大気圏外を浮遊する
アストロノーツの脳意識
あの辺が生まれ故郷だと
ガラス一枚の瀕死さで
複葉の
空の師匠が
飛べと言う
自分の形をなくすのが使命
役者と消しゴムそして空の虹
夢と現実のさかいめで
美しい歌を耳にした
2度ともう聴けはしないだろう
そして泣きながら眼は覚めた
左右のペダルを憎むかのように
かけられるだけの体重をかけて
『火葬』
 
煙と灰に分けてしまう……
ご馳走。
おいしそうに食べる技術。
『回文』
 
やれまやあやまれや
たいくかにとにかくいた
またCMで笑おうね
棚の下にいってしまったビー玉みたいに
宝物はこぼれて
 
あたらしもの好きな私たちは
きっとまた同じように笑えるでしょう?
あのへんが
きっとだれかの
うわの空だよ
科学者は
錬金術師を笑わない
冗談が通じなくて愉快犯になってしまった男の映画を見たよ
生真面目が裏目に出てお荷物になってしまった白痴の映画を見たよ
話をわかり易くするために悪役が設定されていたよ
哀しくない奴なんかいないと口をついて出たよ
間違いだらけで返ってくる答案用紙
間違いだらけで残っていく誤解と後悔
何もしなければ何も無かったんだ
そしてまたじっとするべきを覚えるのか?
ちいさく生まれて
おおきく育つ
それがタネって
いうものさ
出会った人に
やさしくできる
旅人ならば
旅ならば
雨戸を閉じたら
家は箱らしくって
闇が濃密で
音は内向きで
苦しくてテレビは砂ざらしで
気付けば室内は薄暗く
ここちよい空腹が体内にある
心配事を忘れ、成果を手にしている
満足していることに満足している
第5問。
[性別が邪魔だと思ったことがある]
 
……yes。
電話の声がとおい時って、
どちらが何を我慢してるんだろう。
旅行まえ。
いいやカレンダーめくっちゃえ。
 
帰ってきたら
すこし新しいね
紙飛行機を折って
飛ばす
だれかに当たらないかって
心配しながら
 
詩を書くとき
わりばしみたいにじぶんをぱきん
こうしてはじめてやくにたつ
ふと想う
秋には賢者がよく似合う
コスモスと
名づけしびとの
気が知れず
アースライズに照らされて
月面で豆を育てたい
(c) Mitsuhiko WAKAHARA