ランドセルをしょって
ランナーを歌いながら
空きカン蹴り転がし
帰ったら水を飲む
学研は読み飽きて
パーマンは嫌いだから
いつぞやの菓子のおまけの
プラモのバリを爪きりで切る
貸したファイファンが返ってこない
見逃したドラマの最終回が見たい
宿題が簡単すぎてやりがいがない
ルス電よりビデオデッキ買ってほしい
お金があればなんでもできるらしい
おばあちゃんはいつ死ぬんですか
習字教室なんか行きたくないです
夢がみたい空とびたいサイキッカーになりたい
毎日そんな調子だった
誰もがナアナアだった
目標なんてまるでなかった
現実味に欠けてた
それが僕らの昭和だった
誰になんと言われようと
いま首相が誰だろうと
きみが十四歳だろうと
あれが僕らの昭和だった
嫌な予感はしてた
でも同じくらいにはね
選ばれた自信もあったよ