真実がはっきりと眼に見えていて
それを現実に持ち帰って誇りたかった
写せば写すほど狂っていく事に気付いて
そして全てを諦めてしまった気がする
ぐちゃぐちゃになった画用紙を丸め
画板に同級生の背中をぶったくったりした
どうしてここにいるんだろうと問えば
鳥がぴちぴちと跳ねて飛んで行った
お前の書くものは恐ろしいと言われた
あんまり褒めるなと言ったら変な顔になった
大丈夫なんだろうなと念を押された
何がだとしらばくれなきゃ行き詰まる気がした
看板でやかましい視界をぶっちぎって
どこでもない国に転がり込みたいと思った
夜と朝の境界線上に立って
青を浴びる気分は悪くはなかった
どんな質問にももう答えないことにした
逃げとしてではなく戦う意思表示として
黙るというランゲージを選んだ
睨むということは眼で蹴るということ