朝が来る
昼をひきずって
じわじわと
染みるように
黒い布を黒くする
ふかみどりをふかみどろにする
この手の中には血が流れている
朝が来る
暴力をふるってくる
私を殴り
踏みつけ
見おろしにやってくる
私は鎧を着る
盾を構えて銅鑼を待つ
その刹那
視界が落ちる
目が醒めた
赤い夢を見た
手が濡れている
朝はどこかへ行ったようだ
私は盾を置き
鎧を脱ぐ
また勝てなかった
間接が錆び尽いて右腕だけ脱げない