ある朝きみは命を拾う
実際には夜かもしれない
でも
それに気付くのは朝だ
夢で獄死してからだ
答以外を聞かせてほしい
色の名前を教えてほしい
集めた感情をまとめてほしい
楽器の供養を講じてほしい
刃物の発展を語ってほしい
人の全容を告げてほしい
星の種類を説いてほしい
無駄死にの歴史を述べ切ってほしい
残り時間を示唆してほしい
そしてそれらを一蹴し木っぱ微塵にしてほしい
わたしの心臓を飼ってほしい
嫌なら
いい
投げるから
打ち飛ばしてほしい
卵を叩き起こしてほしい
ある朝きみは世界を拾う
実際には
世界に拾われたのかもしれない
わたしは世界に焼き上がる
世界がわたしに焼き付く!