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定型詩
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破片を散らして
笑いを浮かべて雨の中
敵に囲まれて立っていた
感覚はとても澄んでいた
傷は心地よく染みていた
手近な相手に飛びかかり
手当たり次第に痛ぶった
もっと憎まれてみたかった
バラバラになってみたかった
何かが壊れて直せずに
破片を散らして勝ちほこる
哀しみに充ちた僕の眼は
死にたがっていたらしかった
「みんなめちゃくちゃになればいい!!」
あの日 心からそう言った
怒号が虚しくこだました
口の中で血の味がした
(c) Mitsuhiko WAKAHARA