神さまに 問われ続けた
黒い影 ひきずりながら
小さめの 勇気を抱いて
走るしか しかたなかった
増えてゆく 恥と折りあと
失くしもの セピアの甘み
あの地平 ゆらめきの水
まぼろしに 肌は渇いて
英雄に なる夢を見た
それは罪 子供のための
きしむ腕 いだけるものは
目に見えぬ 時空の鎖
夢を見た 裸の夢を
それは嘘 言葉のせいの
頭から 心を捨てた
欲望を 迎えるために
*
ふつつかな 迷い子だった
発見を とくいげにして
いつだって はじめてだった
なぜここに いるんだろうと
伸びてゆく 爪と残響
ほつれから 粒がこぼれる
空に穴 覗いた光
球体に 命を分けて
旋律を 深く愛した
それは歌 終わらないもの
遠くから 喚ばれ来るもの
千年は 一瞬だから
さらさらと 砂を遊んだ
それは声 原子の音色
手ざわりに 優しく触れた
確かめて 受けとりたくて