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定型詩
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ペイント
早朝に壁の落書きに
雑な上塗りをしに行った
ベージュで一面覆っても
汚されたことに変わりない
帰りに眩しい自販機で
コーヒーを買ってうずくまる
防犯カメラと目が合った
犯人扱いされている
スプレーでプーと書く奴の
気持ちを知らないわけじゃない
飲み干した後の空き缶は
ぬるくべとついて邪魔だった
(c) Mitsuhiko WAKAHARA